風の吹くままマイノート

さりげない日常の中の心ときめくものを書いています。

初春のお菓子、花びら餅

正月が明けると、“初釜”の茶事が、あちらこちらで開かれますね。

新年の稽古初めとなれば、さぞ、気合も入ることでしょう。

その昔、お茶のお稽古をしていた時、初釜と他の茶事は全然別ものでした。

茶事に付き物のお懐石は、師匠(せんせい)の指導の下、自分達で作っていましたが、初釜の時は仕出し屋さんの懐石膳でした。

何時もは、お薄だけですが、この時はお濃茶を点てて、回し飲みをしました。

そして、初釜のお菓子が、甘く炊いたごぼうと白味噌あんを、淡いピンクのお餅ではさんだ“花びら餅”でした。

もともとは、宮中のおせち料理のひとつで、明治時代に、十一世裏千家家元が初釜に使って以来、“花びら餅”は新年のお菓子として、全国に広まっていったそうです。

ほんのり甘く、口いっぱいに広がるごぼうの香りは、何とも不思議な、初めての食感でした。

その後、我が家の正月のお菓子となりましたが、今年は“花びら餅”を売っている店が見つかりません。

やはり、初春には“花びら餅”を食べたいので、通販でお取り寄せしました。